考えるフェーズ
多言語サイト設計 翻訳ではなく、長く運用できる仕組みを整える。
多言語サイトは翻訳より先に考えることがある
多言語サイトというと、
- 英語版を作る
- 中国語版を作る
- 自動翻訳を導入する
といったことを想像される方も多いと思います。
しかし私たちは、多言語サイト設計を単なる翻訳作業とは考えていません。
実際にご相談いただく案件でも、
- 日本語サイトと英語サイトを同時にリニューアルしたい
- 海外企業向けに会社案内を英語化したい
- 将来的に海外展開も見据えておきたい
といったケースが多く、多言語化そのものよりも、「将来対応できる状態を作ること」が重要になることが少なくありません。
そのため、多言語サイト設計とは、翻訳することではなく、将来も運用できる仕組みを考えることだと考えています。
多言語対応の設計方針
多言語サイトでは、
- 全ページを翻訳するのか
- 一部ページだけ翻訳するのか
- 言語ごとに役割を変えるのか
といった判断が必要になります。
例えば、会社概要だけ英語化したい企業もあれば、製品情報まで含めて多言語化したい企業もあります。
そのため私たちは、翻訳方法を決める前に、どの情報を誰へ届けるのかを整理します。
多言語対応は、翻訳ありきではなく、情報設計の延長線上にあるものだと考えています。
多言語サイトは運用で止まりやすい
多言語サイトでよく見かけるのが、日本語サイトだけ更新され、英語ページは数年前のまま止まっている状態です。
ユーザーから見れば、どちらの情報が正しいのか分からなくなります。
また、
- 英語版だけ更新されない
- 翻訳依頼が負担になる
- 担当者が変わったら運用できない
といった問題も発生します。
私たちは、多言語サイトで最も重要なのは翻訳精度ではなく、運用が止まらないことだと考えています。
そのため、
- 更新頻度
- 管理画面の運用方法
- 翻訳フロー
- 更新担当者
なども含めて設計します。
日本語を基準に考える
多言語サイトでは、更新の基準をどこに置くのかが重要になります。
私たちは、日本語を「正(マスター)」として扱う構成を検討することがあります。
更新の基準を一つにすることで、
- 翻訳漏れ
- 情報の不一致
- 更新忘れ
などを防ぎやすくなります。
重要なのは翻訳することではなく、情報の基準をどこに置くかです。
言語が増えても運用が増えない仕組み
「将来、英語以外も追加したくなったらどうするのか」というご相談をいただくことがあります。
確かに、言語ごとに別々のサイトを管理している場合、運用コストは増えていきます。
しかし、
- ページ構成
- URLルール
- 管理方法
- 更新フロー
を整理しておくことで、言語数が増えても運用負荷を抑えることができます。
私たちは、今必要な言語だけではなく、将来の拡張も見据えて設計します。
自動翻訳との付き合い方
近年では、DeepLやAI翻訳などを利用した自動翻訳も一般的になってきました。
一方で、「自動翻訳は信用できるのか」というご質問もよくいただきます。
私たちは、自動翻訳が万能だとは考えていません。
例えば、
- 商品名
- 会社名
- 制度名
- 専門用語
などは、誤訳されると大きな問題になる場合があります。
そのため、
- 用語統一
- 辞書登録
- 確認ルール
などを整備することが重要になります。
私たちは、翻訳結果そのものを信用するのではなく、翻訳品質を維持できる仕組みを整えることを重視しています。
URLと構造の考え方
多言語対応を行う場合、URL構造も重要になります。
例えば、
- /en/
- /zh/
- /th/
のように、言語ごとにディレクトリを分ける方法があります。
また、
- パンくず
- ナビゲーション
- 内部リンク
なども言語ごとに整合性を取る必要があります。
後から言語追加を行う場合、URL設計そのものを見直さなければならないケースもあります。
そのため、多言語化の予定がなくても、将来の可能性がある場合には、初期設計段階から考慮しておくことが重要です。
多言語サイトは本当に必要か
実は、多言語サイトを作ること自体が目的ではありません。
例えば、会社概要だけ英語化する方が効果的なケースもあります。
また、問い合わせ対応や営業体制が整っていない場合、サイトだけ多言語化しても成果につながらないことがあります。
そのため私たちは、「何語を追加するか」よりも、「誰に何を伝えるのか」を優先して考えます。
Flying High Worksの考え方
私たちは多言語サイト設計を、翻訳作業とは考えていません。
重要なのは、翻訳できるかどうかではなく、長く運用できるかどうかです。
そのため、
- 更新
- 運用
- 拡張
- URL設計
- 管理方法
まで含めて考えます。
私たちは、必要になった時に無理なく対応できる状態を作り、言語が増えても運用が破綻しない仕組みを整えることを重視しています。
それこそが、多言語サイト設計の役割だと考えています。