サイトは、トップページを消しただけでは終わらない
サービスやイベントが終了したとき、トップページを非公開にしても、サイトは完全には閉じていません。検索結果から詳細ページへ直接入れる、古いPDFが開ける、フォームへ送信できる、他サイトのバナーが残る、といった入口があるためです。
私たちが終了対応を考えるとき、最初に見るのはトップページではありません。利用者がまだ入れる場所、送信できるフォーム、検索結果に残る資料を一つずつたどります。そこで初めて、継続する情報、案内へ置き換える情報、停止する機能、削除または保管するデータを分けられます。
最初に、公開中の入口を一覧にする
管理画面のページ一覧だけでは、すべての入口を把握できません。URLの存在だけでなく、その先で利用者が何をできるかを確認します。
- トップページ、一覧、詳細ページ
- 検索エンジンから直接到達するURL
- 関連サイトのリンクやバナー
- 広告、SNS、メール、QRコードのリンク先
- PDF、画像、動画など単独で開けるファイル
- フォーム、予約、会員ログイン、資料請求
- 外部サービス、API、計測タグ、通知先
終了後に残す情報を決める
終了日、問い合わせ先、既存利用者への案内、後継サービス、過去実績として残す情報など、公開を続ける理由がある内容もあります。
終了案内ページには、何がいつ終了し、現在利用できない機能は何か、問い合わせ先はどこかを示します。古い申込みボタンや「受付中」の表現を残したまま、冒頭だけ終了案内へ変える方法は避けます。
フォームと自動処理は、表示より先に止め方を決める
フォームを画面から隠しても、送信先URLが生きていれば直接送信される可能性があります。受付終了日時、送信処理を止める時刻、自動返信と担当者通知の扱い、保存済みデータの保管・削除を決めます。
予約、決済、会員、API連携も同様です。外部サービス側だけを止めると、サイト上では操作できるのに完了しない状態が生まれます。画面表示、受付処理、通知、外部連携を一つの停止手順として扱います。
PDFや画像など、ページ外の公開物を確認する
案内資料、申込書、料金表、利用マニュアルは、ページを閉じてもURLを知っている人から閲覧できることがあります。削除、終了案内への転送、記録としての継続を資料ごとに決めます。
同じファイルが複数ページから参照されている場合は利用箇所を先に確認します。配布済みのQRコードや印刷物は差し替えられないため、アクセス先で終了案内を返す方が適切な場合もあります。
URLは、削除・転送・継続を分ける
すべての旧URLをトップページへ転送すると、利用者は探していた情報を失い、終了したことも分かりません。後継ページがあるURLはそのページへ、終了説明が必要なURLは案内ページへ、代替情報がないURLは適切な終了状態へ分けます。
検索流入や外部リンクが多いページは、一定期間案内を残す判断もあります。転送後は目的のページへ到達でき、循環していないことを確認します。
終了日時から逆算し、前後で確認を分ける
終了前は対象URL、機能、資料、通知先、データの保管方針、戻し方を確認します。指定時刻には表示切替と受付停止を実行します。終了後は一般利用者としてアクセスし、検索結果や外部リンクから古い行動へ進めないことを確認します。
自動切替を設定していても、キャッシュ、外部サービス、時刻設定、権限など制作側だけでは制御できない条件があるため、終了後確認は必要です。
削除する前に、保管するものを決める
制作データ、公開ファイル、フォームの受付履歴、計測結果、契約上必要な記録など、終了後も保管すべきものがあります。保管期間、保管場所、閲覧権限、削除責任者を決めます。
何でも残すことが安全とは限りません。個人情報や不要なアカウントは、目的と期間を確認して削除します。サイトの終了と、データの保管・削除は別の判断として記録します。
この方法が向いているケース
- 期間限定のキャンペーンやイベントサイト
- 終了または統合するサービスサイト
- 受付期間が決まっているフォームや予約サイト
- 後継サービスへ案内を切り替えるサイト
- 長期停止後に再開せず閉鎖するサイト
終了ではなく縮小を選ぶケース
今後再開する可能性があり、必要な情報や利用者対応が残る場合は、完全削除ではなく縮小公開が適します。新規受付を止め、既存利用者向け案内だけを残す、検索対象から外す、管理機能を読み取り専用にするなど、残す役割を明確にします。再開時に古い情報を正としないため、停止時点の状態も記録します。
終了前後チェック
- 公開中のページ、ファイル、フォーム、外部リンクを一覧にしたか
- 終了後に残す案内と問い合わせ先を決めたか
- 受付処理、自動返信、通知、外部連携を止めるか確認したか
- PDFや画像の単独URLを確認したか
- URLごとに削除、転送、継続を分けたか
- 終了前、指定時刻、終了後の担当を決めたか
- 古い行動へ進めないか確認したか
- データの保管期間、権限、削除責任者を決めたか