つくるフェーズ
実装ズレを潰す手順 Figmaと実装の差分を、構造で防ぐために
Web制作における「デザインと実装のズレ」は、誰かのミスやスキル不足によって起きるものではありません。
多くの場合、その正体は「事前に決まっていないこと」「共有されていない判断基準」です。
Flying High Works(FHW) では、Figmaを“正解”としてなぞるのではなく、実装で破綻しない構造を前提に、ズレが生まれるポイントを先回りで潰すという考え方を取っています。
このページでは、実装側の視点からズレを起こさないための具体的な手順と判断軸を整理します。
ズレは「ミス」ではなく「未定義」から生まれる
Figmaと実装の差分は、実装者の技量不足が原因ではありません。
多くの場合、次のような状態で発生します。
- 数値やルールが決まっていない
- 状態(hover / error / empty 等)が想定されていない
- SP時の振る舞いが曖昧
- 可変要素の上限・下限が決まっていない
つまり、ズレは「間違えた」結果ではなく、「決めていなかった」結果です。
FHWでは、この前提を共有した上で実装に入ります。
Figmaは「完成形」ではなく判断材料
FHWでは、Figmaを完成形の正解とは捉えていません。
Figmaはあくまで、
- 意図を共有するための設計資料
- 実装判断のための材料の一つ
という位置づけです。
そのため、Figmaどおりに再現すること自体を目的にするのではなく、構造・保守性・拡張性を優先した判断を行う場合があります。
ズレが出やすい代表的なポイント
実装ズレが発生しやすい箇所には、明確な傾向があります。
- セクション間の余白
- テキストの折り返し・行数
- hover / error / empty などの状態
- SP時の並び順・情報の優先度
- 件数増減や長文などの可変要素
- フォントサイズや行間の微差
FHWでは、これらを「後で気づくポイント」ではなく「最初に確認すべき項目」として扱います。
実装前に必ず整理する項目
実装に入る前に、次の項目を整理・共有します。
- 余白ルール(スケールの考え方)
- 状態を持つ要素と持たない要素
- 可変時の振る舞い(増減・長文化)
- SP / PCで変わる要素
- 表示優先度
- 省略・切り捨てのルール
これらを事前に定義することで、実装中の迷いや、後戻りを最小限に抑えます。
「再現しない」という判断も選択肢
Figmaどおりに再現しない判断をする場合もあります。
その際は、
- デザインの意図を理解したうえで
- 構造・実装の安定性を優先して調整する
という前提で判断します。
判断に迷う場合は、デザイナー・ディレクターへ確認し、必要に応じてお客様にも確認したうえで実装します。
役割分担と確認の流れ
ズレを防ぐために、役割は明確に分けます。
- デザイン側が決めること
- 実装側が判断すること
その境界が曖昧な場合は、実装側で抱え込まず、都度確認を行います。
確認は、
- グローバルナビ単位
- セクション単位
など、実装途中の段階で随時行うのが基本です。
このページで伝えたいこと
実装ズレは、防げます。
そしてその多くは、「決めていないこと」から生まれています。
FHWでは、ズレが起きてから修正するのではなく、起きない前提を構造として組むことで、実装の安定性と品質を支えています。