本文へスキップ
  1. TOP
  2. Web制作
  3. 実務知識
  4. 複数サイト・複数部署で、共通部分と運用範囲をどう分けるか

03 / BUILD

つくるフェーズの実務知識

複数サイト・複数部署で、共通部分と運用範囲をどう分けるか

見た目、情報、仕組みを分けて、共通化と個別運用の境界を決める

共通基盤でつながりながら役割を分けた複数サイトの建築模型

PRACTICAL KNOWLEDGE 実務知識

WRITTEN BY

FHW制作チーム

反省会と日々の制作記録をもとに、担当スタッフが実際に迷い、確認し、判断した過程を整理しています。

コーポレート、採用、サービス、施設など複数のサイトを持つとき、すべてを一つのCMSに入れれば運用しやすいとは限りません。一方ですべてを別々に作ると、会社情報やブランド表現、権限管理が揃わなくなります。

私たちが複数サイトの相談で最初に確認するのは、CMSを一つにするかどうかではありません。それぞれを誰が更新し、どの情報を共有し、いつ公開するのか。サイト同士の関係を先に整理し、見た目、情報、仕組みを分けて、共通化する範囲と個別に運用する範囲を決めます。

サイトを増やす前に、関係を図にする

各サイトの目的、対象者、運用部署、公開日、ドメイン、共有する情報を書き出します。親子関係なのか、対等なブランド群なのか、期間限定の特設サイトなのかで、適切な構成は変わります。

画面の似ているサイトを近くに置くのではなく、誰が何を更新し、どの情報を参照し、いつ公開するかで関係を判断します。

共通化は、見た目・情報・仕組みに分ける

  • 見た目:ロゴ、書体、色、グリッド、ヘッダー、フッター
  • 情報:会社概要、問い合わせ先、規約、共通のお知らせ
  • 仕組み:CMS項目、利用者、予約公開、検索、フォーム

同じに見える情報でも、全サイトで正とする情報、サイトごとに持つ情報、別の場所を参照する情報に分けます。共通化の単位を混ぜないことで、一部の変更が意図せず全サイトへ広がることを防ぎます。

最初の一サイトを、完成品ではなく基準として作る

最初のサイト固有の設定を、そのまま二つ目へ複製すると、後から共通部分を直しにくくなります。共通、変更可能、サイト固有の三つに分けてから次のサイトへ展開します。

二つ目、三つ目を作る過程で、共通部品に含める条件を見直します。最初から万能な共通部品を作るのではなく、実際の差を確認しながら境界を整えます。

権限は部署名ではなく作業から決める

同じ部署でも、原稿を書く人、承認する人、公開する人、画像だけを差し替える人がいます。誰が、どのサイトで、どの情報を、どの状態まで扱えるかを表にします。

閲覧、下書き、編集、承認、公開、削除、ファイル管理、設定変更を分けます。部署名だけで一括付与せず、日常の作業と事故時の影響から必要な権限を決めます。

公開日はサイトごとに分けられるようにする

一つのサイトの遅れで全サイトを止めないよう、ナビゲーション、サイト一覧、共通のお知らせ、サイトマップへの掲載状態を分けます。未公開サイトへの入口は公開側へ出しません。

会社情報や規約など共通性の高い内容は、サイトごとの公開前にも差異を確認します。共通ナビゲーションへの追加を後日にするなど、段階公開の順序を決めます。

同じ情報を二重に管理しない

住所、問い合わせ先、重要なお知らせなどは、どこを正として更新するかを決めます。複数画面へ手入力するのではなく、共通データを参照するか、変更時に確認する対象を明示します。

対象者や法的条件によって表現が異なる情報まで無理に一つへまとめる必要はありません。共通の基礎情報と、サイト固有の補足を分けます。

公開後は、サイト追加と担当変更を同じ手順で扱う

サイト追加時は、ドメイン、CMS、権限、共通データ、公開経路、保守範囲を確認します。担当変更時は、操作範囲、承認者、手順書、不要アカウントの停止を確認します。

共通部分を更新するときは、代表的なサイトだけでなく、構成差の大きいサイトも確認します。追加と交代を例外作業にせず、繰り返せる手順にします。

この方法が向いているケース

  • コーポレートと採用・サービス・施設サイトがある
  • 複数部署が同じCMSを使う
  • ブランドの共通性とサイトごとの個性を両立したい
  • 公開日や担当者がサイトごとに異なる
  • 今後もサイト追加を予定している

別の構成を選ぶべきケース

法的責任、セキュリティ要件、公開基盤が大きく異なるサイトは、同じCMSへ無理に入れません。デザインや外部連携だけを共通にし、認証、データ、インフラを分離する方が、障害や誤操作の影響を限定できます。

複数サイト設計チェック

  • 目的、運用者、公開日、ドメインを整理したか
  • 見た目、情報、仕組みを分けて共通化したか
  • 共通情報の正となる場所を決めたか
  • 共通部品へサイト固有設定を埋め込んでいないか
  • 部署名ではなく作業から権限を決めたか
  • 未公開サイトへの入口を制御しているか
  • サイト追加と担当変更の手順があるか
  • 共通更新を構成差のあるサイトで確認したか

PRACTICAL KNOWLEDGE 同じフェーズの実務知識

私たちが別の制作で得た判断や確認方法を、同じ制作フェーズからご覧いただけます。

複数社でWeb制作の引き継ぎ内容を確認する作業デスク

自社で公開できないWeb制作で、入稿・納品・確認の責任範囲をどう決めるか

外部CMSや別会社の環境へ入稿・納品する制作で、利用できる技術、確認段階、修正の戻し先、完了条件をどう決めるか整理します。

支給デザインを共通ルールと例外へ分けて確認する制作チーム

支給デザインを、共通ルール・例外・動作仕様へどう変換するか

Figma、画像、印刷物、参考サイトなどの支給物から、共通部品、例外、可変条件、レスポンシブ、動作仕様を整理し、複数人で再現できる実装ルールへ変換する方法をご紹介します。

急増したAPI利用料金の請求明細とグラフを確認する制作チーム

55万円請求を生んだ、公開ページと従量課金APIを直結する落とし穴

公開ページへの機械的な大量アクセスが従量課金APIの大量実行へ増幅され、約55万円の請求に至った経験から、外部APIの費用上限、クォータ、キャッシュ、監視の設計を整理します。

公開日時と素材の進行状況を確認するWeb制作の作業デスク

公開日を動かせないWeb制作で、未確定素材・版管理・日時公開をどう管理するか

公開日時が固定された制作で、後から届く素材、複数の版、日時指定公開、公開直前の変更を安全に管理する方法をご紹介します。

Web制作中に増えた要望と工程への影響を整理する制作チーム

その追加要望、今入れますか? Web制作中の変更をどう判断するか

Web制作中に増えた要望を、目的、合意範囲、影響する工程、費用、日程、公開時期から確認し、修正・追加対応・公開後対応へ整理する方法をご紹介します。

短納期の制作で公開条件と後工程をカードに分ける制作チーム

短納期のWeb制作で、削ってよい工程・削ってはいけない確認は何か

短い制作期間で、共通ルール、未確定素材、確認範囲、公開後へ送る改善を整理し、速さのために品質判断まで省略しない進め方をまとめます。

受付窓口で申込書と処理の流れを確認する担当者と利用者

紙・PDFで続けてきた申込・注文業務を、どうWebへ移すか

紙やPDFで行ってきた申込・注文業務をWeb化するとき、利用者の操作、受付側の確認、例外処理、計算、保存、外部連携までを一続きで設計する方法を整理します。

公共空間でスマートフォン、タブレット、ノートPCを使う人々

対応端末・ブラウザは、利用場面からどう決めるか

Web制作の対応端末とブラウザを、利用者、場所、主な操作、重要度から優先・代表・簡易確認へ分け、境界の内容と再現情報を確認する方法を整理します。

Webフォームの入力から通知までを検証する作業デスク

フォームの送信確認で、通知・自動返信・保存データ・担当振り分けまでどう検証するか

Webフォームについて、入力・確認・送信だけでなく、管理者通知、自動返信、保存データ、担当振り分け、本番環境でのメール到達までを一続きで検証する方法を整理します。

CSVの一括更新結果と既存データへの影響を確認する資料

CSVで一括登録・更新するとき、既存データをどう守るか

CSVの一括登録・更新で、識別キー、空欄、部分失敗、事前確認、再実行、復旧を安全に扱う確認方法を整理します。

更新担当者と制作会社がページテンプレートの編集範囲を確認する作業台

お客さまもHTML・CSSを更新するサイトで、編集範囲をどう設計するか

お客さまがHTML・CSSを直接更新するWebサイトで、編集できる範囲、共通部品、CSSの影響範囲、変更履歴、制作会社へ相談する条件をどう決めるか整理します。

会員の登録状態と役割ごとの権限、外部連携を整理した立体模型

会員サイトで、登録状態・役割・権限・外部連携をどう設計するか

会員サイトの登録途中を含む状態、役割ごとの操作権限、外部サービスとの状態差、機能を段階公開する場合の判断方法を整理します。

少量のサンプルから本番規模の多様なコンテンツへ広げて検証する模型

少量のサンプルで動くWebサイトを、本番規模でも崩さないために何を試すか

数件のきれいなデータだけでは見つからない、最大件数、長文、画像量、空欄、ページ送り、一括処理の問題を公開前に確かめる方法を整理します。

原稿から複数言語のページと公開状態へ展開する編集工程

多言語サイトで、翻訳原稿・共通部品・段階公開をどう同期するか

多言語サイト制作で、ページと言語の対応、翻訳原稿の状態、共通部品の文字量差、言語ごとの段階公開を安全に管理する方法を整理します。

光と布の動きが段階的に変化する展示空間

動きのあるデザインを、雰囲気ではなく実装仕様へどう変えるか

参考サイトやデザインの動きを、開始条件、時間、順番、終了状態、読み込み、端末ごとの代替表現へ分解し、安全に実装する方法を整理します。