【色彩検定レポ】Webデザイナーが色彩検定UC級受けてみた

この記事をおすすめしたい方
✓ 配色の基本は知っているが、もっとレベルアップしたい!
✓ 色の見え方の違いや視覚について知りたい!
✓ 誰にでもやさしい色のデザインに興味がある!
こんにちは、WebデザイナーのOです。
2024年にウェブアクセシビリティへの配慮について、民間事業者も義務化されたことはみなさんご存知でしょうか?
社会生活の中にあるバリア(障壁)を取り除くことが目的ですが、Webサイトの色彩設計がどのような障壁を作ってしまうのかを学びたく、以前受けた色彩検定3級に続いてUC級を受験することに決めました。
本記事では、UCってなんのこと? 他の級との違いは? 実践した勉強法は? といった内容を、デザイナー目線でレポートしていきます!
UCって何?

UC級のUCは「U=ユニバーサル、C=カラー」を表しています。色彩検定協会では「色のユニバーサルデザイン」、一般的には「カラーユニバーサルデザイン」と呼ばれています。
「ユニバーサルデザイン」は簡単に言うと「みんながわかりやすく、使いやすいようなデザインにしましょう」という考えです。知識や身体能力や障害の有無、年齢や国籍なども関係なくわかる・使えるデザインということですね。
色のユニバーサルデザインに絞ると、まず色の記号性(意味)や捉え方が国や文化によって異なります。例えば日本だと太陽は赤で描きますが、他国では黄色が多いというようなものですね。
そして人によって「見え方」が異なります。例えば、警告の標識が暗い色で見えなかったら? 路線図が同じような色で塗り分けられていたら?
色によって情報を伝えているシーンはたくさんありますが、見え方によっては上記のような問題が発生します。UC級では、主にこの色の「見え方」におけるユニバーサルデザインを学びます。
他の級と何が違う?

ボリュームとしては他の級より狭く、実践的な内容より知識や教養としての内容が占めています。テキストを読めば理解できる内容なので、デザイナー以外でも学習しやすい内容です。
内容としてはそこまで難しい内容ではなく、他の級と同じく色の3属性やPCCSシステムが出題されます。また目が色を捉える仕組みについてはどの級よりも詳しく学ぶことができます。
最大の特徴は、色覚異常の方と高齢者の視覚について学べる点です!
・色覚異常
色覚異常とは色の見え方が他の人と異なる方のことです。主に遺伝によって先天的に発現し、色の誤認などの問題をかかえています。UC級では色覚異常のタイプから誤認しやすい色、遺伝のシステムや検査法、事例を踏まえた解決法などを学ぶことができます。
・高齢者の視覚
高齢者の視覚については、加齢によって起こる特徴や疾病を主に学ぶことができます。
この2点は他の色彩検定で学べる内容とは大きく異なっているので、興味がある方の受験するメリットとしておすすめです。
実践した学習方法は?

今回も公式テキストを電車での通勤時間に読むことから始めました。
UC級は他の級と比べ、一番公式テキストのページ数が少ないのですぐに読み終わります。他の級を学んでいる人にとっては知っている内容も多く、サクサク進められました。
その後は重要なワードを単語帳で覚える方法をとりました。意外な盲点として、テキスト量自体がライトなゆえか、キャプションや図版などの細かい箇所まで問題として出てきますので、注意が必要です。
私は2ヶ月ゆっくり勉強しましたが、基礎知識があれば1ヶ月程度でも高得点を狙えそうです。最後に試験と同じ時間内に問題集を解いて採点してみましたが、この時点でほぼ満点でしたので、とくに不安もなく試験当日を迎えました。
UC級の回答方法は2〜3級と同じくほぼマークシートです。
およそ1ヶ月後に色彩検定のマイページで合否結果が出されます。結果は「合格」でした!
受けてみた感想

他の級と比べるとボリュームはありませんが、実践より知識としての内容が多いUC級。
例えば、自分の親や将来自分も迎えるであろう高齢者の視覚について、学びを得ることができました。ガスコンロの消し忘れや引火は、色を見る力の低下が一因だとご存知ですか?
ユニバーサルデザインの対象に区別はなく、誰にでも関わることで公共性があるため、新しい一般教養として考えてよいかもしれませんね。
皆さんもこの記事を読んで、色彩検定や色のユニバーサルデザインに興味を持っていただけたらうれしいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は色彩検定1級の体験記をお伝えできればと思いますので、お楽しみに!
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