複数のデザイン案は不要!? Webサイトデザイン発注時のポイントをデザイナーに直接聞いてみた

 

   

(左からはかせさん、本庄さん、さわむさん)

 

Webサイトの過程において必ず発生する、デザインのやりとりについて。発注者側も作成するデザイナー側もどちらもハッピーになる進め方ってどうすれば良いのでしょうか?そんな疑問を解決するべく、今回は3名のデザイナー(本庄さん、佐藤さん、澤村さん)に、座談会形式で本音を語っていただきました。

 

 Webサイトのデザインを発注する際に最低限押さえておくべき点とは?

本庄:Webサイトデザインって、私は割とビジネス寄りの考え方で設計していくという感覚を持っています。Webサイトって、集客モデルをどうするかとか、どうやってコンバージョンに落とし込むかとかというように、ビジネスモデルそのものじゃないですか。

 

例えば、紙のポスターデザインだったら、キャッチーさを前面に出していくので、コンバージョン等についてはあまり考えなくてもいいんじゃないかと思うんですよ。Webサイトみたいに計測なんかも出来ませんしね。

 

はかせ:ポスターの場合は、効果測定というよりはブランドイメージを訴求するという一方向のコミュニケーションですよね。それに対して、Webサイトでは問い合わせや資料請求など、ユーザーと企業のコミュニケーションという形になるので、そこのコミュニケーションが滞るようなデザインにならないようにしてあげたいですね。

 

なので、発注者はWebサイトを発注する段階で、競合他社と比較して、『自分たちにどういった強み』があって、市場において自社がどういうポジションなのかを言葉にして伝えてくれると嬉しいですね。そういった言葉から、デザイナーは配色や伝えたいイメージなどのビジュアル化をしていきますので。

 

さわむ:もちろん、発注者さん側でそういった「言葉」を持っているのが理想ですが、実際はなかなか定まっていない場合が多いですよね。なので、そういう場合はむしろデザイナー側から提案ができると、スムーズにいきやすいような気はします。

 

本庄:そうですね。発注者自身は別にデザインについて語れなくても全然いいと思うんですよ。それよりも、自分たちのビジネスモデルや、売りたい物、競合他社、そういった事を語ってもらえるだけで、デザイナーは自分の使命が把握できてすごくモチベーションが湧きますから。

 

本庄:あとはデザインの仕事に関わらず、全体に言えることだと思いますが、社内全体のリソースを確認・把握することってすごく大事だなと思いますね。デザインに関して言えば、人の気持ちがこもっていないと、いかようにも手を抜くことはできてしまいますし、その辺のモチベーション管理は大切だなと思います。

 

はかせ:作業で手を動かすだけのデザインになっちゃうともったいないですよね。

 

本庄:そこなんですよね、モチベーションが伴わない作業って、本当にクオリティにも影響してしまうので、発注者の方はそこも考慮して依頼して頂けると、きっと良いアウトプットを得られるんじゃないでしょうか。

 

 A案、B案、C案…発注時に複数のデザインを依頼するのはナンセンス?

 

-本題ですが、デザインの工程で、A案、B案、C案など、複数のデザインを求められるケースについてはどうお考えですか?

 

はかせ:複数案を作るということは、単純にその分リソースが必要になりますので、コストは膨らんでしまいますよね。予算など上流の段階で方針が決まっているのであれば、ご要望にお応えするのは自然なことです。

 

ただ、別パターンの複数案を作らなくても、1つの案を必ずブラッシュアップしていくことになります。

 

例えば、発注者側でイメージが湧かないから複数案を求めるということであれば、もう少し上流のコミュニケーションの部分で詰められる可能性はあると思います。

 

本庄:この事って、本来は師弟関係の言葉ですが「守破離」の考え方が当てはまるんじゃないかと思いますね。

 

」はクライアントが求めているデザインをとことん突き詰めてクライアントの意向を守る案。「」は「こんな要素を盛り込んだ方がいいんじゃないですか」と、クライアントの意向を噛み砕いて、自分なりのデザインアイディアを提案する案。「」は差し出がましいのですが、クライアントの意向や自分の考えを根底に置きつつも「こう言われたら欲しくなるな〜」と、商品を購入するユーザー側に立ったデザイン案の3つをオススメしていますね。

 

3つ目は本当に突拍子もないデザイン案をあえて出してみたりするのですが、意外とそこから良いアイディアが出てくる事もありますね。今迄の経験則ですが、だいたいこの3案以外をがんばって作っても小手先のデザインを変更しただけのバージョン違いになる事が多い気がします。

 

プロジェクトを成功させるために、これだけは言っておきたい!

本庄:これは私の考えなのですが、ビジネスパートナーとして、プロジェクトメンバーとして対等に扱っていただきたいなという風に思っています。デザインって感情的なものじゃないですか。自分の思いが伝わらなかった時とかに苛立ったりして、感情でダメ出しを言われるとすごくシュン・・となっちゃうんですよね。

 

そうやって、ただ自分を殺して発注者に言われたことを100%聞いてできたデザインって、自分でやっていても楽しくないですし、ビクビクおどおどしてできたデザインってやっぱりアウトプットとしても良くなかったりするんですよね。

 

そういう意味でも、ビジネスパートナーとしてモチベーションのことを考えていただけたり、「何で発注者の思った通りに上げてこなかったの?」という質問に対する回答をしっかりと聞いて、考えてくれたりする発注者の方って、仕事全体に渡ってすごくやりやすいんですよね。

 

はかせ:コミュニケーションのギャップっていうのは必然的に起こるものなので、そこの部分の粘り強さや、きちんと言葉にする勇気みたいなものを発注者の方に持っていただけると、すごく一緒に仕事をしたいと思えますね。

 

本庄:私は「何を達成したいのか」という立ち返るべき目的をちゃんと持っていただきたいですね。その点にプロジェクトの全てが集約されていくので、そこが3つだったり4つだったり欲張ってブレてしまうと、お察しの通りあまりいいものができないと思うので、まず『研ぎ澄まされた1つの目的』を持っていただければなと思います!

 

 

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